『プロジェクト・ヘイル・メアリー』を読んだ

新調したKindleで。

各所で大絶賛されているだけあって、めちゃくちゃ面白かった。

大半は過去パート(回想というか何というか)と現在パートを行き来するような格好で進んでいくのだけれど、張り巡らされた伏線の回収が見事すぎて脳内麻薬がドパドパ出るのを感じた。

科学的なことはよくわからないながらも、読み進めるごとに面白さが増していって、ページを繰る手が止まらなくなる。希有な読書体験をさせてもらった。

わりと真剣に、これを一生読まずに過ごすのは人生ちょっと損してますよと肩を叩いて回りたくなるレベルの傑作だった。進行中という映画化も楽しみ。

夏休みということもあって読書が捗った。あとは仕事の期間中もコンスタントに読める心の余裕を持ちたいところ。

プロジェクト・ヘイル・メアリー(上)

『渚にて 人類最後の日』を読んだ

足かけ3年ぐらい、少しずつ少しずつ読み進めて、今日ようやく読了した。

ものすごく淡々とした筆致ゆえ、1節読んではやめてという読み方だったのでめちゃくちゃ時間がかかったのだけれど、読後感はまあ悪くなかった。終末ものの古典ということで、定評があるのも頷ける。こんなタイミング(ウクライナ情勢が大変)で読み終えるというのも、何やら因果めいたものを感じるけれど。

次はもうちょいグイグイ読ませる本を読もうかな。『三体』あたりいっとくか……。

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僕とムーミン

ムーミンが好きだ。

小学校高学年の頃に出先で何となく買ってもらった『ムーミン谷の彗星』が妙に心の琴線に触れ、原作童話のシリーズを買い集めて夢中で読んだ。

ムーミントロールたちの日常はいつも刺激的で、登場人物は皆温かくて、でもちらほらと隠しきれない毒気のようなものもあったりして、童話とは思えない濃密な読書体験を与えてくれたものだ。

中学のときに手癖の悪い奴に貸したら古本とすり替えられて戻ってきたのが何だか汚らわしく思えて読めなくなったり、2冊ほど同人的な意味の相方に10数年貸しっぱなしになっていたり、残った本も重くてかさばるハードカバーなので実家に置きっぱなしになっていたり……と、近年はファンを自称できるかだいぶ怪しい状態に陥っていたけれど、給付金も出ることだしと思いきって買い直してみた。

文庫版全巻セット(特製box入り)

今日の昼前に届いて早速娘が気になるようだったので少し読み聞かせてみたけれど(すぐに飽きられはしたけれど)ああ、やっぱり僕の好きなムーミンだ、と思えた。

親子で楽しむにはまだ早そうではあるけれど、とりあえず暇を見つけて再読していきたいと思う。